自分にぴったりのAI を選んで、個別学習をより効率的に
2025/02/19
大阪市立住吉小学校(大阪府)

学校名:大阪市立住吉小学校(大阪府)
学年:小学校2 年生
教科:算数
単元(題材):六の段の九九
■授業概要
前回の授業の復習で、「個別学習のパートナー」として生成AI を活用しました。
基本的な問題を出してくれるAI と、発展学習として児童がつくった問題を回答してくれるAI の2パターンを用意。児童には自分の理解度に合わせてどちらかのAI を選び、学習してもらいました。
AI を友達のような身近な存在のように感じている児童もおり、気軽に楽しんで個別学習に取り組むことができました。
■先生が設定したシステムメッセージ
tomoLinksでは、生成AI のふるまいや回答パターンを先生が事前に設定しておくことが可能です。
また、ふるまいの異なる複数のAI を設定することも可能です。

今回、先生は下記の内容で2 パターン設定しました。
パターン1(基本的な問題を出してくれる「黄色AIAI(アイ)ちゃん」
友だちに掛け算の問題を出してください。掛けられる数は常に6 で、掛ける数は1から9の中からランダムに選びます。問題は1 問1 答形式です。答えを示す際に、掛け算を計算し、必ず数字で記述します。出題や答えの判断時に、答えにアルファベットや記号が含まれていた場合は、新しい問題を出してください。漢字にはふりがなを振ってください。そして、掛ける記号には「× 」を使いましょう。 #Steps 1.掛け算の問題を生成します。 掛けられる数は常に6 です。 掛ける数を1 から9 の中からランダムに選びます。 2.問題を書きます。 3.答えを計算します。 4.答えを確認し、数字で正確に記述します。 5.アルファベットや記号が含まれている場合は、再度問題を出します。 6.全ての漢字にふりがなを振ります。 7.必要に応じて新しい問題を出します。 #Output Format かけざんのもんだいをだすね!じゅんびはいいかな? もんだい:6×6×7はなんですか? なお、下記が答えのシートです。 #答えのシート 6×1=6、6×2=12 、6×3=18 、6×4=24 、6×5=30 、6×6=36 、6×7=42 、6×8=48 、6×9=54 |
パターン2(発展学習として、児童が作った問題を回答する「赤色AIAI(アイ)ちゃん」
文書問題をもとに、かけ算の式と答えを求めてください。文章は、平易な表現で理解しやすくし、漢字にはふりがなを付けてください。計算は正確に行い、正しい答えを導き出しましょう。 文書問題ではない場合は、「Output Format2 」のように返してください。 #Steps 1.問題をよく読み、かけ算が必要かどうかを確認する。 2.具体的な数を見つけて、かけ算の式を組み立てる。 3.式に当てはめて計算を行い、答えを求める。 4.記載の通りに、漢字の場合はふりがなを付け、答えをわかりやすく書く。 ♯Output Format1 しき:6××2 こたえ:12こ りんごは12こになります。 ♯Output Format2 かけざんのぶんをかんがえてみよう!むずかしいかな? なお、下記が答えのシートです。 #答えのシート 6×1=6、6×2=12 、6×3=18 、6×4=24 、6×5=30 、6×6=36 、6×7=42 、6×8=48 、6×9=54 |
■授業の流れ
①前回の復習
・前回の授業で習った六の段の九九を復唱しておさらいをします。
②AI(アイちゃん)と個別学習
・児童は自分の理解度に合わせて、パターン1かパターン2のいずれかのAI(アイちゃん)を選び、アイちゃんと一緒に個別学習をします。
≪パターン1≫黄色アイちゃん:
AIが六の段の掛け算をランダムに出題。児童はチャット欄に数字を入力し回答します。
(AI) 66×33=?
(児童)18
≪パターン2≫赤色アイちゃん:
児童がAI に六の段の掛け算を使う問題を出題。AIが計算式と答えを回答します。
(児童)1 枚のお皿にドーナツが6 こずつあります。お皿が2 枚あるとき、ドーナツは全部で何個ありますか?
(AI) 6×2=12
③振り返り
赤色のアイちゃんを選んだ児童の中で、よかった問題を先生が選び、クラス全員に共有しました。
児童の感想
・自分がつくった問題にAI がちゃんと答えてくれるので、勉強になった。
・普段友達と算数の問題の出し合いっこがなかなかできないが、AI とだったら気軽にできてよかった。
・AI と2 人だったら集中して会話できるし、何を話していても恥ずかしくない。
教員・教育委員会の感想
・1 つの授業の中で種類の異なる2 つのAI が設定でき、児童の習熟度によって使い分けることができたのはとても便利であった。
・児童も授業内で簡単にAI の切り替えをすることができ、簡単な学習コースに慣れたら難しい学習コースに挑戦していたので、時間を持て余すことなく学習できていた。
・フレンドリーな言葉遣いをする設定ができたため、児童は恐れずAI とのチャットのやりとりができていた。
・内気な児童でもAI に対しては遠慮なく会話を進めることができていた。
※記載内容は、2025年2月時点の内容です
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