教育データ利活用セミナーのセミナーレポート公開&オンデマンド配信開始!
2024/02/02
はじめに
今回は2024年1月17日(木)に開催した、【 Next GIGAに向けて】教育データ利活用セミナーの開催レポートをお届けいたします。
※本セミナーはオンデマンド配信をご用意しておりますので、ぜひご覧いただけますと幸いです
現在GIGAスクール構想によるICT端末の導入や環境整備が進み、更なるICT活用による学びの充実やデータを活用した教育推進など、GIGAスクール構想の第2フェーズに差しかかっています。 そんな中、いち早く教育データの利活用へ取り組んでいる茨城県茨城町教育委員会と大阪府箕面市教育委員会のご担当者様をお招きし、具体的な実践事例をご紹介いただくオンラインセミナーを開催いたしました。
本セミナーは、以下のような課題を抱える方々にとって、お役にたてる内容となっております。
プログラム概要とご登壇者様の紹介
本セミナーのプログラム内容と、ご登壇者様の情報は以下の通りです。
プログラム概要
● オープニング
● 事例セッション①(茨城県茨城町教育委員会 / 茨城町立葵小学校)
● 事例セッション②(大阪府箕面市教育委員会)
● まとめ
登壇者様のご紹介
茨城県茨城町教育委員会 学校教育課 指導室長補佐 林 真敏 様 茨城町立葵小学校 戸井田 竜也 先生 茨城町では、令和5年「探究的な学び支援補助金」を受託し、コニカミノルタグループの支援のもと教育データを活用し、探究的な学びを推進してきました。 今回は、茨城町立葵小学校の取組事例を中心に講演いたします。 | |
大阪府箕面市教育委員会 子ども未来創造局 学校教育室 室長補佐 岩永 泰典 様 箕面市では令和元年度より文部科学省事業「次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」を受託し、コニカミノルタグループと取組を進めてきました。 今回はその中でも、全国学力・学習状況調査や独自の学力調査のデータを活用したtomoLinksの「学力調査分析」及び「授業診断」を活用した授業改善の取組についてご講演いただきます。 |
セミナーレポート
1:オープニング
コニカミノルタジャパンの高橋が登壇し、茨城県茨城町教育委員会と大阪府箕面市教育委員会が教育データ利活用の手段として利用するtomoLinksの概要として、以下についてご紹介しました。
・tomoLinksとは?
・授業を録画し、AIで分析する「授業診断サービス」のご紹介
・学力の経年変化や学力施策についての効果の把握などを可能にする、学力調査分析サービスのご紹介
2:事例セッション① | tomoLinksで実践した教育データ利活用への取組実践事例
登壇者
茨城県茨城町教育委員会 学校教育踝 指導室長補佐 林 真敏様
茨城町立葵小学校戸井田 竜也先生
茨城県茨城町教育委員会の指導室長補佐である林様より、ICT活用のお取り組みとして、町内の学校における環境整備の詳細や、ICT利活用推進のための教職員の育成等、についてお話いただきました。
また、本セミナーのメインテーマである教育データ利活用においては、tomoLinksを導入した成果として大きく以下 2点をご紹介いただきました。
・授業診断サービスを使った、授業スタイルの可視化
・学力調査分析による個別最適な学びの実現
葵小学校戸井田 竜也様からは、全3回の算数の授業を取り挙げ、授業診断サービスの学校現場での実践について、ご紹介いただきました。
▼今回の授業診断サービス利用にあり、設定した研究主題は以下の通りです▼
授業診断の分析結果より、授業の流れや授業での発話比率、挙手人数、下向き度合いなどの客観的データを見て、良かった点や改善点等について詳細をご説明いただきました。
また、それぞれの授業の分析結果を比較し、各授業の特徴についても併せてお話しいただきました。
今回の授業診断サービスの活用により、効果があった点として大きく 3つを挙げてお話しいただきました。(※図参照)
また、授業診断サービス以外のtomoLinksの機能である、こころの日記(健康チェック機能)や教育相談・連絡帳の活用事例についてもご紹介いただきました。
3:事例セッション② |学力調査分析 及び 授業診断を活用した授業改善の取組について
登壇者
大阪府箕面市教育委員会 子ども未来創造局 学校教育室 室長補佐 岩永 泰典様
箕面市教育委員会の岩永様より、先端技術活用に至るまでのお取り組み背景や、現在取り組んでいることについての概要についてお話しいただきました。
また、本セミナーのメインテーマである、教育データ利活用については、以下の2つの課題についての取り組みを紹介していただきました。
・小学校から中学校までの9年間における、児童生徒の膨大な経年データの分析
・大量退職を控えるベテラン教員から若手教員へ指導技術等のノウハウ継承
小学校から中学校までの9年間における、児童生徒の膨大な経年データの分析
児童生徒一人一人がこれまで受けてきた学力調査をヒートマップ化し、個人の成績の変化を、教科・項目別に整理し、それを個別の指導計画に活用できるようにした事例を紹介いただきました。
また、学力調査分析と併せて活用した tomoLinksの「先生×AIアシスト」についても、子どもたちの取り組み効果の詳細を語っていただきました。
大量退職を控えるベテラン教員から若手教員へ指導技術等のノウハウ継承
授業診断を利用した公開授業を例に挙げ、客観的なデータに基づいた意見交流や授業の質疑を可能にした事例をご紹介いただきました。また、授業者自身が自ら描く授業スタイルに近づいているかどうかを確認することにも役立っているという実際に利用した先生の声もお話しいただいております。
最後に岩永様から、「これから教育ビッグデータの活用が課題になることは明らかなので、先にそれに向けた取り組みを進めていくことは、今の課題改革にとっても意識改革にとっても有効なのではないかと思います」と今後の取り組みの方向性についてお話しいただきました。
また各セッション後の質疑応答も沢山のご質問を頂き、講演者様からはさらに参考になるお話を伺うことができました。
当日のセミナーについては、こちらよりご視聴頂くことが可能ですので是非ご覧ください。
参考情報
■tomoLinksについて
tomoLinks(トモリンクス)は、2019年から開発をはじめ、教育現場のフィードバックを製品に反映しながら開発を進めてきたクラウド型学習支援サービスで、「学習支援」、「先生×AIアシスト」、「授業診断」の3つのサービスで構成されています。これらのサービスを学校の教育プラットフォームとして導入することで、デジタル端末だけでなく教育データの効果的な活用が可能になり、子どもたち一人ひとりの力を最大限に引き出す個別教育の実現を推進します。
■お問い合わせ
コニカミノルタジャパン株式会社
DXソリューション事業部 ICW事業統括部 教育DX事業開発部
tomoLinks セミナー事務局
E-mail:tomolinks@konicaminolta.com