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「学力調査分析サービス」で児童生徒の苦手を詳細に分析。データに基づいた早期の対策検討や効果の可視化を実現

2024/03/07

学力調査分析

高砂市教育委員会・高砂市立竜山中学校 他

兵庫県高砂市ではtomoLinks「先生×AIアシスト」の一機能である「学力調査分析サービス」を活用し、児童生徒約7000人分の学習データを過去6年に渡って分析。これまで教員が行ってきた紙ベースの学習分析が大幅にスピードアップしたほか、今まで可視化が難しかった学習課題も明らかになりました。

課題
● 分析作業に時間がかかり、効果的なタイミングで新たな施策を実施することが困難
● 分析は毎年行っているが、同じような結果になってしまい効果を実感しづらい

成果
● 6年分の学力調査データの分析を数週間で完了し、新鮮な分析結果をもとに検討可能に
● 振り返りが必要な単元など課題を明確に把握できるため、より具体化された学習計画の検討を行うことができた

「学力調査分析サービス」の結果(図はイメージ)

従来は市独自で学力や学習状況を分析。現場に反映するまでのスピードが課題

高砂市では毎年、「全国学力・学習状況調査」の結果を基に、市独自で「学力向上対策会議」を実施し、学習状況を分析していました。しかし、「毎年同じような分析傾向になってしまうことや、現場で取り組んだ対策がどの程度効果的だったのかを可視化できないことが課題でした」と同市教育委員会 指導主事 慶田元広信氏(以下、慶田元氏)は語っています。

さらに、高砂市が行っていた独自の分析は、担当教員が全国学力・学習状況調査の診断表を基に、各学校が持つテスト結果などと突き合わせて、紙ベースで分析していく地道な作業だったとのこと。「4月に実施した全国学力・学習状況調査の結果を8月に文部科学省から受け取り、夏休みに各学校で分析を実施。9~10月に学力向上委員会を開いて対策や方針を議論するのですが、結果を各学校に伝えて実践に移せるのは3学期でした。これでは対策を打っても、果たしてどれくらい効果があったのか検証するのが難しい状況でした」(慶田元氏)とスピード面でも課題があったというのです。

高砂市は今回、児童生徒約7000人分の「全国学力・学習状況調査」と「児童生徒質問紙調査」の学習データを過去6年に渡って分析しました。「1か月以内に結果を受領することができ、しかも、かなり詳細なデータが得られたので学校ごとに早い段階で効果的な対策が打てると思いました。コニカミノルタとのデータのやり取りも児童生徒の個人名はマスキングされているので安心でした」と慶田元氏は語っています。データ分析においては、企業側における児童生徒の個人情報の取り扱いが気になるところですが、コニカミノルタでは匿名加工情報に変換するなど慎重に取り扱っています。

様々に細分化した分析によって苦手分野を突き詰める生活習慣と学力の関連でも新たな気づき

写真左より)高砂市立竜山中学校の角田隆紀教頭・藤原秀樹校長・教育委員会 指導主事の慶田元 広信氏

高砂市立竜山中学校の藤原秀樹校長はtomoLinksでの分析結果について、「私たちが独自で行ってきた分析結果と共通する部分があり、これまでやってきた分析の視点は間違っていなかったという安心感を得ました。また本校には2つの小学校から生徒が進学してきますが、それぞれの小学校の特性がわかり、中学校でどのような力を伸ばしていくべきか、ヒントになる部分がありました」と語っています。

角田隆紀教頭は、tomoLinksの分析結果にある「振り返りのおすすめ単元」や「成績予測」を評価。「どの教科の、どの単元が苦手なのかを特定するだけでなく、細分化した単元によって“説明する部分が弱い”など苦手とする課題を突き詰められるのがメリット」だといいます。今まで培った教員の経験則に加えて、データ分析による詳細な結果が指導にも有効だというのです。

慶田元氏は質問紙調査の分析結果についても、今までとは異なり、新たな気づきがあったといいます。一例として「家にある本の数と学力には関連がない」ことなど、tomoLinksの分析結果で明らかになり、高砂市においては生活習慣と学力に関連が見られないことがわかりました。「全国における傾向ではなく、高砂市における実際の分析結果や数値を基にしながら取り組みや施策を進めていくことが大切だと感じました」( 慶田元氏)

「学力調査分析サービス」の分析結果(図はイメージ)。
「単元別分布」や「振り返りおすすめ単元」、「成績予測」など、学校別・児童生徒個人別の課題が明確にわかる

6年間の経年変化で学力を分析 教員の意欲を高める対話につなげたい

写真左より)高砂市立伊保南小学校 原 昭二郎校長、三宅 祐樹 教頭

高砂市立伊保南小学校の原 昭二郎校長は、「6年間の経年変化で分析結果を見られることは、学校運営の視点として非常に有効です」と高く評価。たとえば、成績層推移の変化から、コロナ禍の学校運営が児童生徒の学習にどのような影響を与えたのか、数値で把握することができました。「2018年と比較すると、コロナ禍で先生との対話的な学びや協働的な学びが減ってしまったことが影響していると考えます。分析結果を見て、対面で学び、グループ活動でお互いの考えを出し合いながら学びを深めていくことに、もっと力を入れるべきだと認識を新たにできました」( 原校長)。

また原校長は若手教員の育成にもtomoLinksの分析結果を活用できるとコメント。高砂市ではAI分析により授業を可視化して振り返りに活かすことができるtomoLinksの「授業診断」も合わせて利用し、あらゆる角度から教育データの利活用に取り組んでいます。「新任から5年目くらいまでの教員をターゲットに、データを見せながら校長が面談を行ったり、自主研究や授業改善の活性化に役立ててもらったりと、データを基にさまざまな視点を与えることができる」といいます。一方で、数字だけを見るのではなく、教員同士が話し合うことが大切だと指摘。「データを基にこれからの授業にどのように生かせるのか、教員同士のモチベーションを高め合う対話につなげていきたいですね」と語っています。

「学力調査分析サービス」の分析結果では6年間の経年変化もわかる(図はイメージ)




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