卒業研究の研究テーマの深堀りに生成AIを活用
2024/10/31
創価中学校(東京都)

学校名:学校法人創価学園 創価中学校(東京都)
学年:中学3年生
教科:総合的な学習の時間(教科名は「探究」)
単元:探究学習ファイナルチャレンジ ~「卒業研究」を論文にしよう~
■授業概要
3年間にわたる「探究」の授業の最終ゴールとして、中学3年時に「卒業研究」を行い、論文を書く学習活動を設定。学習の大きな流れとしては、〔(1)研究テーマを決める(2)本やインターネットで情報を収集する(3)夏休みを利用して、専門家に会う、アンケート調査を行う、施設を訪問するなど、自ら情報を得るために活動する(4)論文をまとめ、プレゼンテーションの準備をする(5)保護者や他学年の生徒に発表する〕となっています。
この(1)研究テーマを決める段階において行ったものです。これまでの授業実践における課題として、この研究テーマを「問い」の形で設定する際に、抽象的な問いになることが多く、その後の情報収集や論文を書く段階になって研究が進まなくなったり、内容に対して疑問を持ち、はじめから研究をやり直したりする姿が見られました。それを解決するためには学習者一人一人と研究テーマについて確認したり、話し合ったりする必要があるが、教員1人では難しい側面がありました。よって、AIの機能を利用し、研究テーマの深掘りをすることをねらって、実施しました。
■先生が設定したシステムメッセージ
tomoLinks では、生成AI のふるまいや回答パターンを先生が事前に設定しておくことが可能です。 今回、先生は下記の内容で設定しました。
あなたは中学校の先生です。 生徒からの質問に対して答え、ヒントは言わずに生徒に考えを求める質問を返してください。 |
■授業の流れ
①研究テーマのキーワードを決める
自分が興味を持ったり、調べてみたい研究テーマのキーワードを決めました。
②研究テーマのキーワードについて深堀り
tomoLinksの「チャッともシンク」に、決めたキーワードに関する疑問などを入力し、研究テーマの深堀りを行いました。
例:〔音の可視化について研究をしようと考えている学習者が用いた問い〕
→聴覚障害者が音楽を楽しむ方法ってあるの?
③研究テーマを定める
生成AIとの会話を参考にしながら、具体的な「問い」の形で研究テーマを確定させました。
生徒の感想
・質問をずっと返されて大変だったけど、研究のテーマについてヒントを得ることができた。
・研究テーマについて考えられていたけど、自分だと思いつかない視点をもらえて良かった。
・また研究を進めている途中でも、使用したい。
※記載内容は、2024年9月時点の内容です
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