3つの英文ヒントを作成し、生成AIに回答してもらう
2025/01/23
大阪市立中島中学校(大阪府)

学校名:小中一貫校むくのき学園 大阪市立中島中学校(大阪府)
学年:9年生(中学校3年生)
教科:英語
単元(題材):関係代名詞(who/which/that)
■授業概要
3つのヒントからお題を当てる「3ヒントクイズ」の回答相手や英作文作成のアシスタントとして生成AIを活用しました。
生徒たちは関係代名詞を使ってヒントとなる英文を作成し、それを生成AIに出題。AIが正解するまで、文法や表現を見直し、より効果的な英文に修正していくことで、関係代名詞の理解を深めました。
英文が思いつかない生徒には、生成AIがアシスタントとしてサポートし、全員がスムーズに活動を進められるような工夫を行いました。
■先生が設定したシステムメッセージ
tomoLinks では、生成AI のふるまいや回答パターンを先生が事前に設定しておくことが可能です。 今回、先生は下記の内容で設定しました。
AI①(3ヒントクイズを回答させるAI)
以下の3つのCEFR A1レベルの英語の問題文があります。これらのすべてを分析し、3つの文すべてに共通する1つの正しい答えを導きだしてください。答えはシンプルで、初級者にとってわかりやすいものとしてください。 これらのすべてに当てはまる最もシンプルな答えを出してください。 先ほどの3つの問題文に対して、あなたは答えを導き出しました。この答えにたどり着いた理由を説明してください。各文のどの部分がその答えに繋がったのか、簡潔に述べてください。この答えにたどり着いた理由を説明してください。各文のどの部分がその答えに繋がったのか、簡潔に述べてください。 |
AI②(英文作成のアシストをするAI)
生徒が絵を見ながら、その絵に合う関係代名詞を使った文を作成します。関係代名詞を使ったCEFR A1レベルの文章を作成するのを手伝ってください。以下の注意事項を守ってください。 ・説明は日本語で簡潔にしてください ・英文はCEFR A1レベルの出来るだけ簡単な文章にしてください |
■授業の流れ
めあて:問題を作成することで、関係代名詞を深く理解しよう。
①Describe Picture
まずはじめに、写真の内容を関係代名詞を使って描写する活動を行いました。
例:“There are two people who are playing soccer.”
生徒がアイデアに困った際は、生成AIにヒントや表現の提案を求めることができます。
②3 Hints Quiz
特定の物や人を「答え」として設定し、3つの英文ヒントをもとにその答えを推測するクイズを実施しました。出題者と回答者を変えて、以下の3パターンで行いました。
※<>は固有名詞を使用しています
Step1(出題者:教員 / 回答者:生徒)
教員がクイズを出題。例題として“<ハンバーガーショップ名>”や“選挙”を設定。
Step2(出題者:生徒 / 回答者:生成AI)
あらかじめ教員が設定した5つの答え(例:<有名な怪獣映画名>、<有名な映画製作会社>、<人気歌手名>)から生徒が1つ選択し、その答えを導くヒントを英作文してもらいます。
そのヒントを生成AIに出題し、生成AIが正解するまで英作文を練り直します。
≪英作文例≫

Step3(出題者:生徒 / 回答者:生徒が指定した教員)
最後は、生徒が自由に答えを設定してヒントとなる英作文を作成し、教員が回答します。
親しい教員だからこそ答えられる、その教員にあったお題で作成しました。
生徒の感想
正確に早く情報が手に入れることができたり、考えもつかなかった発想を出力してくれたり、考えもつかなかったところの切り口や考えた方、返し方を提示してくれたりするのが面白いです。
授業担当教員の感想
英文でうまく表現することが難しい生徒のため、生成AIを活用することで第一歩を進めることができました。
また、生成AIが提示した情報をきっかけとして、さらに関係代名詞の用法についての理解を深めることに活用することができました。
英語科担当教員の感想
生成AI があることで、全員が自分のペースで学ぶことができ、思考が止まる時間が少なくなっていました。答えにたどり着くために、何回も何回も英文を作り直して、再構築しようとしている姿が印象的でした。
このような主体的で対話的で深い学びを達成し、可能にしたのは生成AI であることは間違いないと思います。
※記載内容は、2025年1月時点の内容です
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