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登場人物になりきったAIとの対話で、“よりよい関係”の築き方を考える

2026/02/25

③教科の学びに用いる
道徳

大阪市立住吉小学校(大阪府)

学校名:大阪市立住吉小学校(大阪府)
学年:小学校6年生
教科:道徳
単元(題材):「わたしのせいじゃない」

■授業概要

教科書の題材をもとに1番から14番までの登場人物に見立てた生成AIと対話を行いました。児童は生成AIとのやりとりを通して、いじめを断ち切ることの難しさを実感するとともに、いじめを断ち切るために大切なことや行動について考えを深めます。


■先生が設定したシステムメッセージ

tomoLinks では、生成AI のふるまいや回答パターンを先生が事前に設定しておくことが可能です。



小学校6年生の道徳の授業で「わたしのせいじゃない」という教科書を読んでいます。
教科書に出てくる1番から14番の子どもの中で誰にどのように声をかけるかを私が考えます。
あなたは1番から14番になりきって児童に返事してください。1番から14番の子はいじわるな子です。あなたは番号の児童になりきるだけでアドバイスはいりません。
 
1番:「学校のやすみじかんにあったことだけどわたしのせいじゃないわ」
2番:「はじまったときのこと見てないからどうしてそうなったかぼくは知らない」
3番:「ほんとうはわたし見たのだからしっているのでもとにかくわたしのせいじゃないのよ」
4番:「ぼくは怖かった何もできなかったみているだけだった」
5番:「おおぜいでやってたのよ、一人では止められなかった私のせいじゃないわ」
6番:「おおぜいでたたいた、みんなたたいた、ぼくもたたいた、でもほんの少しだけだったよ」
7番:「はじめたのは私じゃない、ほかのみんながたたきはじめたのよ、私のせいじゃないわ」
8番:「自分のせいじゃないか、その子が変わってるんだ、他の子はみんなふつうなのに」
9番:「考えることがちがうんだ、全然おもしろくないんだ、自分のせいだよ」
10番:「その子はひとりぼっちで立っている、おまけに目をとろんとさせて泣いているんだ」
11番:「泣いている男の子なんてさいていよ、おもしろくない子なのよ」
12番:「先生にいいつければいいのに、よわむしなのよ、私にはかんけいないわ」
13番:「そんなことがなかったらその子のことはほとんどわすれていたわ、何も言わないんだもの」
14番:「一言もしゃべらなかった、ぼくたちをみつめていただった叫べばいいのに」


■授業の流れ

①<導入>いじめに対するイメージを考え、課題を提示する

はじめに、いじめに対してどのようなイメージを持っているか、また、いじめの場面を見たときにどんな気持ちになるかを児童に問いかけました。

続いて、教科書教材「わたしのせいじゃない」に登場する1番から14番までの人物のセリフを聞き、それぞれの人物がどんなことを言っているのか、一人ひとりの気持ちを意識しながら考えました。

教材の内容をもとに、「わたしのせいじゃないという無責任な気持ちがいじめを生んでいる」ということを理解し、いじめを断ち切るためにどのような行動ができるかを話し合いました。

児童からは「親や先生に相談する」「注意する・止める」などの意見が出されました。


②<展開>いじめの場面を想定し、生成AIとの対話を通して自分の考えを深める

次に、児童は教科書の1番から14番の登場人物の中から一人を選び、その人物になりきった生成AIと会話を行いました。実際に目の前でいじめが起こっている場面を想定し、AIを相手にいじめを断ち切るための注意や声かけを考えながら会話をすすめます。

現実ではなかなか考えにくいいじめを止める場面を、生成AIとの対話を通して体験しながら考えることで、いじめを断ち切るためにどのような声かけや行動ができるかを主体的に考えることができました。


③<展開>感じたことを学級全体で共有する

その後、AIとの会話の内容や、対話の中で感じたことを学級全体で共有しました。

児童たちはAIとの対話を通して、いじめを断ち切ることの難しさを実感するとともに、簡単ではないが行動しなければいじめを断ち切れないということを理解しました。

※生成AIとの会話(イメージ)


④<振り返り>授業全体を通して感じたことを整理し、自分の考えを言語化する

授業の最後には、「いじめを断ち切るために、一人ひとりにどのような思いや心構えが大切か」について考え、スライドにまとめました。

児童が作成したスライドをモニターに映して全体で意見を交流しながら、いじめに遭遇したとき、自分には何ができるについて改めて考えました。

AIとの対話を通して、児童一人ひとりが自分の考えを言葉にし、いじめを断ち切るために大切なことや行動について考えを深める時間となりました。



児童の感想

・生成AIとのやり取りを通して、いじめをする人がどんなことを言うのか分かったのでいじめを見たときに何を言えばいいか考えることができた。

・生成AIとお話しするのが面白かったし楽しかったです。いじめをしてはいけないと今までより深く知ることができた。

・とても使いやすく、本当の人のような言い訳を生成AIがしていて実践に役立てると思った。少しでも関わるといじめの加害者になることを学んだ。

・生成AIは、幅広い知識があり、誰かを演じさせて実際に話しているような経験ができて面白い。


教員のコメント(大阪市立住吉小学校 岡本 優季 先生

・「言い返してくるいじわるな児童」という設定のAIと対話することで、児童は心理的安全性を保ちながら、難しいテーマに対して葛藤を伴う対話を体験できた。
生成AIを使うことで楽しみながらも、真剣にいじめについて考えることができていた。

・生成AIを活用して短時間で多様な立場の意見を集められたことで、児童は「自分ならどう行動するか」を言語化し、共有することができた。
その過程で、いじめを止めることの難しさを理解しつつ、それでも何か行動を起こさないと状況は変わらないという気づきに至った。

・一方で、対話の中には児童の“聞き方”に丁寧さが不足する場面や、過度に相手を説得しようとする様子も見られ、今後の指導における課題であると考える。






※記載内容は、2025年9月時点の内容です
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