「オンライン交流で深まる 小学生の「将来の夢」~AIと大学生が後押しする、新しいキャリア教育のかたち~
2025/12/17
大阪市立住吉小学校(大阪府)
大阪市立住吉小学校の6年生が総合「将来の夢」において、園田学園大学の学生との交流学習を行いました。
自分の将来の夢を言語化し、大学生からのコメントや対話を通じて深めていく、キャリア教育の実践です。tomoLinksの授業支援機能も活用し、初めはオンラインワークシート上でのコメントのやり取り、その後オンライン会議ツールを使用して顔を合わせて対話を行うという流れで交流を行いました。
小学生にとっては少し背伸びした相手との交流が、思いがけない発見を生んだ取り組みとなりました。
オンラインで始まった“未来の話”
– 好きなことからゆっくり夢を描く –
まず小学生は、自分の夢や興味をオンラインワークシートに記入します。
夢を考える際は、生成AI(tomoLinks チャッともシンク機能)に相談してもいい、というルールにしていました。「まだ夢が決まっていない」と迷う子も、生成AIとの対話で“自分の好き”を言語化しながら、肩の力を抜いて書けた様子でした。
大学生はその内容を見てコメントを返します。
絵を描くことやスポーツなど、子どもたちの“今ハマっていること”に対して、大学生が自分の経験も交えながらメッセージを書いてくれることで、画面越しにもやさしいつながりが生まれました。
さらに大学生自身も、小学生の頃の夢と現在の夢をワークシートに記入。
小学生がその内容を見て、「夢って変わるんだ」という気づきが、自然と広がっていきました。


小学生と大学生が語り合う「将来の夢」
– 夢を語り、夢にコメントし合う時間 –
そしていよいよオンライン交流当日です。
まず小学生が夢を発表。
「ダンスが好きだから、ダンスに関わる仕事がしたい」
「スポーツが好きで、もっと練習してプロになりたい」
そんな前向きな言葉に、大学生からは「好きなことを夢にするのって素敵だね」「応援しているよ、頑張ってね」など、温かくコメントしていきます。
次は大学生の番。
小学生の頃はソフトボールの選手になりたかったけれど、今は選手を“支える側の仕事”に興味があるという話も出て、小学生は「そんな仕事があるんだ」と新しい世界に触れたようでした。


キャリア教育の新しいかたち
– 大学生との質疑応答で生まれる深い気づき –
後半は指名制の質問タイム。
自分のワークシートにコメントをくれた人や、気になった内容を書いていた人に対して、直接質問をしていきます。
小学生が大学生に投げかけた質問は、とても素直で率直でした。
「諦めずに頑張るためにはどうしたらいい?」
「夢を叶えるために、今できることって何?」
一方で、大学生からの質問は少し深掘り気味。
「(役に立つ仕事につきたい、という夢に対して)“役に立つ仕事”って、どんな仕事があると思う?」
「その夢に近づくには、どんなことが必要だと思う?」
即座に答えることが難しく、言葉に詰まる場面もありましたが、こうしたやり取りが児童たちにとって自分の夢をさらに深く考えるきっかけになったようです。
また大学生からのアドバイスが、夢を目指すための勉強やスポーツ、日々の行動へのモチベーションになった児童もいたのではないでしょうか。

最後は画面越しにみんなで手を振って閉会となりました。


参加した児童からは、こんな感想が聞かれました。
「緊張したけど、話してよかった」
「大学生の夢を聞いて、知らない仕事を知れた」
「AIと話すことで、自分の夢や理由をうまく文章にすることができた」
“夢は変わっていっても大丈夫”
当たり前のようでいて、実は子どもにとっては新鮮な視点が芽生えたようです。
先生も、この取り組みをこう振り返っています。
「興味あることから、今後自分がどうしていきたいかを考えるとても良いきっかけになったと思う」
「これまで『夢がない』と言っていた子も、AIとの対話をきっかけに考えられるようになった」
「大学生との交流でさらに視野が広がったのは大きいと思う」
今回の取り組みは、小学生のキャリア教育における新しいオンライン活用事例として、多くの学校にとって参考になる内容ではないでしょうか。
まとめ——未来を語る場づくりとしてのオンライン交流
今回の取り組みは、AIのサポートと大学生との交流という、デジタルとリアルの二つの視点に背中を押されながら、子どもたちは“これからの自分”を少しだけ前向きに思い描くきっかけになりました。
AIで思いを整理し、そして大学生という“少し上の先輩”から現実味のあるヒントを得る。
その二つが重なることで、今回の学びはより豊かになり、子どもたちが未来を描くための確かな一歩につながったのではないでしょうか。
オンライン交流とAI活用を組み合わせた今回の取り組みは、これからのキャリア教育に新しい視点をもたらす事例と言えるかと思います。
園田学園大学 こども学部 こども学科 堀田 博史 教授
教職課程を履修している大学生にとって、同じテーマで小学生と交流することで、「幼い時の夢は、交流した小学生の方がしっかりと考えている」、「自分の夢が変化した理由はなぜだろうか」、「今一度、将来の夢をじっくりと考えてみよう」など様々な気付きを得ました。
学生は、将来教職に就いた時、テレビ会議は何らかの事情で学校に来れない時に、児童生徒とのやり取りで活用できそうだ、と感触も得ています。一方で、画面越しに、自分の気持ちを表現すること、また相手の気持ちを汲み取ることの難しさも経験しました。交流のテーマや対象者を変えながら、テレビ会議での交流の可能性を今後も探ってほしいものです。

大阪市立住吉小学校 田原 健之介 教頭先生
6年生後半の時期は、中学校進学を前に、自分の将来について立ち止まって考えるよいタイミングだと思います。子どもの中には、夢について初めて考える子や、まだ将来の夢が決まっていない子もいましたが、生成AIを活用することで、自分の好きなことや興味、今学んでいることから将来の夢へとつなげて考えることができました。
また、大学生との交流を通して、さまざまな経験や出会いによって夢が変わったり、より強く思えるようになったりすることを知り、自分の将来にこれからどんな出会いがあるのか、ワクワクする気持ちをもつことができたと思います。

~今回の交流会で使用したtomoLinksの機能~
・生成AI学習支援機能(チャッともシンク)
文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」に準拠した、児童生徒・先生の安心・安全な生成AI活用をサポートします。
https://tomolinks.konicaminolta.jp/service-001/
・授業支援機能
シンプルな操作性で誰でも使いやすいワークシートで、探究的な学び・協働的な学びをサポートします。
https://tomolinks.konicaminolta.jp/service-003/
※記載内容は、2025年12月時点の内容です
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。